やめました)それで、りこうな娘たちが、その言葉を試してみますと、じぶんたちがいかによい暮しをしているかわかってびっくりしました。一人は、お金持でも家のはじと悲しみは救えないということがわかりました。一人は、貧乏でも、若くて元気なら、じぶんのたのしみもたのしめない、気むずかしいおばあさんより、ずっと幸福ということがわかりました。一人は食事の仕事はいやだけど、食物をもらって歩くのは、つらいということがわかりました。一人は、めのうの指輪よりもお行儀のいいほうがいいということがわかりました。それで、四人の娘たちは、ぐちをやめ、さずかった恵みを感謝し、もっとよくなろうと考えました。」
「おかあさんは、あたしたちのお話をとって、あたしたちをお説教なさるの、ずるいわ。」と、メグがいいますと、ベスがいいました。
「あたし、そういうお説教すきだわ。おとうさんがよく話して下さったわ。」
 エミイは、つぶやくように、
「あたし、そう不平いわないけど、もっとつつしむわ。スージーさんのやりそこないで、あたしほんとに教えられたんですもの。」
 すると、ジョウが、ふざけて、
「おかあさんの教えは、よかったわ。もしか
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