師」を熱心に読んでるのよ。ね。やっぱりベルシャムなんかよりおもしろいのよ。おばさんみたいな金持だって貧乏人とおなじような心配があるんだわ。だから、「村牧師」にひきつけられるのだわ。」
すると、メグがいいました。
「それで、あたしも話すこと思いついたわ。今日キングさんのところへいったら、なんだかへんなの。[#「。」は底本では欠落]それで、あたし一人の子に尋ねたら、一ばん上の兄さんがなにか大へんなことをして、おとうさんから家をおいだされたんですって。泣き声、どなり声がして大へんだったわ。家のはじになるような、らんぼうな男の兄弟がいなくてよかったわねえ。」
すると、エミイがいいました。
「今日、スージーさんは、先生の漫画を書いたので、三十分も教壇にたたされたの。あたしスージーさんが、きれいな、めのうの指輪をはめて学校へ来たので、うらやましく思っていたけれど、あんなはずかしい目にあうようじゃ、いい指輪はめたってしあわせじゃないわ。」
つぎに、ベスが話しました。
「今朝あたしハンナにかわって、魚屋へかきを買いにいったの。すると、貧乏そうな女の人が来て、仕事がなくて子供に食べさせるものがない
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