トのことを思いうかべ処女の優越感から気まぐれな気持にかられ、
「わたし、そんな気持になれませんわ。どうぞお帰り下さい。」と、いってしまいました。それを聞いたジョンは、メグのそのふきげんにおどろき、
「本気でそうおっしゃるのですか?」と、部屋から立ち去ろうとするメグを追って、心配そうに尋ねました。
「ええ、あたし、そんなことで気をもみたくありませんわ。父も気にかけないようにといいました。早すぎますし、そんな気になれませんわ。」
「あなたのお気持がかわって来てほしいものです。ぼくは待っています。ぼくをからかわないで下さい。」
「あたしのことなんか考えないで下さい。そのほうが、あたし、けっこうなのです。」
 メグは、恋人の忍耐とじぶんの力を試そうとする気味のわるい満足を味わいながらいいました。ジョンは、青い顔になり、いかにもなやましそうでした。この興味ふかい場面に、マーチおばさんが、びっこをひきながらはいって来なかったら、そのつぎにはどんなことが起ったでしょう?
 マーチおばさんは、ローリイからマーチ氏が帰宅したことを聞くと、すぐさま甥にあいに馬車をのりつけました。びっくりさせるために案内も
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