、歌を合唱しあって、ごちそうを食べ、心ゆくばかりたのしいときをすごしました。
食事をおわってから、家族は炉のまわりに集りました。娘たちは、今年の思い出話をしましたが、じっと耳をかたむけていたおとうさんは、満足そうにいいました。
「小さい巡礼さんたちの旅としては、今年のあと半分はくるしい旅だったね。だけど、みんな勇ましく歩いて来たし、めいめいの重荷も、うまいぐあいにころげおちそうだね。」
「どうしておわかりですか? おかあさんからお聞きになりました?」と、ジョウが尋ねました。
「まだ、そんなに聞いてはいないが、わらの動きかたで風向きがわかるね。それで、おとうさんは、今日いろいろなものを発見した。まず、これが一つ。」と、おとうさんは、そばにすわっているメグの手をとって、「あれた手だね。やけどもある、まめもある。だが、むかし美しかったときよりも、今のほうが美しいね。この手は家庭を幸福にしていく、勤勉な手だ。」
おとうさんは、にっこり笑って、むかいがわにすわっているジョウをながめて、
「髪をきったが、一年前の息子のジョウではなくなった。身じまいもきちんとして、すっかり女の子になった。今は看
前へ
次へ
全262ページ中245ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
水谷 まさる の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング