への愛をうたい、[#「、」は底本では「。」]ロデリゴを殺してザラを手にいれたい決心をのべ、洞穴へしのびより、「おい、女、御用だぞ。」と、いってハーガーに出てくるように命じました。
 メグは、白い馬の毛を顔にたらし、赤と黒の衣をまとい、杖をもってあらわれます。ユーゴーが愛の魔薬と死の魔薬を求めると、ハーガーは、あたえることを約束し、愛の魔薬をもってくるように歌で妖精をよびました。
 すると、やわらかな音楽につれて、洞穴のかげから、きらきらした翼をつけ、金髪にばらの花冠のかわいい妖精があらわれ、愛の魔薬をいれた金色の瓶をおとして、すがたをけします。そこで、ハーガーがもう一度うたうと、ものすごいひびきとともに、真黒な小鬼があらわれ、しゃがれ声で返事をしたかと思うと、黒色の瓶をユーゴーに投げつけてすがたをけしました。すると、ハーガーは、ユーゴーに、むかしじぶんの友人を二三人殺したことがあるから、じぶんは彼の計画のじゃまをするつもりだといいます。かくて、幕はさがりました。
 第二幕の舞台はりっぱでした。城の塔が高くそびえ、窓にランプがともっていました。青と白の衣をつけてザラがあらわれ、ロデリゴが
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