。」
「ローリイ、あなた天使だわ。どんなにおれいいっていいかわからないわ。」
「じゃ、もう一度とびつきたまえ。」と、ローリイがいたずらそうな顔をしていいました。
「いいえ、もうたくさん、おじいさんがいらしたら、とびついてあげるわ。さ、あなたはお迎えにいって下さるのだから、早く帰ってお休み下さい。」
 ジョウは、そのまま台所へかけこみ、そこにいたねこにまで、うれしいお知らせ[#「お知らせ」は底本では「わ知らせ」]をいって聞かせました。ハンナは、
「おせっかいな小僧さんだが、かんべんしてあげましょ。おくさまが早くお帰りになるから。」と、いいました。
 新らしい空気がさっと流れこんで来たようなよろこびでした。あらゆるものが希望にみちて来ました。姉妹たちは、顔を合せるごとに、おかあさんが帰っていらっしゃるのよと、はげまし合うようにささやきました。ベスだけは、見るも痛ましく、おもくるしい昏睡状態におちていましたが、それでも姉妹たちは神さまとおかあさんを信頼していますので、今までほど心は苦しくありませんでした。
 吹雪の一日が暮れて、とうとう夜が来ました。バンクス先生が来て、よくなるか、わるくなる
前へ 次へ
全262ページ中206ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
水谷 まさる の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング