た。
 おかあさんは、それをひったくるようにして読みましたが、まるで弾丸を胸にうちこまれたかのように、まっさおになって、イスにたおれかかりました。ローリイは、水をとりに階下へかけおり、メグとハンナはおかあさんをだき起し、ジョウはふるえ声で読みあげました。
 マーチ夫人へ――ゴシュジン[#「ゴシュジン」は底本では「ゴシジュン」] ジュウタイ スグコラレタシ。ワシントン ブランクビョウイン エス・ヘール
 部屋は水をうったようにしんとなりました。娘たちは、じぶんたちの生活のあらゆる幸福と力がうばい去られるような気がしました。おかあさんは、すぐにわれにかえって、電報を読みなおし、悲痛な声でいいました。
「あたしはすぐに出かけます。けれど、もうまにあわないかもしれません。ああ、あなたたち、どうかおかあさんが、それに耐えられるように力を貸して下さい。」
 しばらくは、とぎれとぎれのなぐさめの言葉や、助け合うという誓いの言葉や、神さまの加護を信ずる言葉にまじるすすり泣きの声のほかに、部屋にはなんのもの音もしませんでした。けれど、あわれなハンナがわれにかえり、じぶんでは気づかないちえで、ほかの者にい
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