メ@組織をよく理解せざる人々によつて抱かれるやうである。そしてそれ等の人々は Basic の必要とする慣用句を覺える代りに寧ろ200なり300なりの新語を覺えた方が學習には樂であり、より效果的ではなからうか、と主張するのである。併し此の問題を諸方面よりよく考察して見ると、その主張は必ずしも正しいとは言はれない。即ち Basic の「作用詞」と「方向詞」の用法は、結局は英語の習得のあらゆる目的に必要なものであり、又後に與へられる稍※[#二の字点、1−2−22]進んだ用法も新語と同樣に少くとも如何なる英語を讀んだり、話したりするにも必要なものである。これと同時に「作用詞」や「方向詞」の基本的用法に就いての知識を一層確實に築き上げる上に役立つものである。然るに新語は一見して如何に簡單で容易なやうに思はれても、學習者にとつては、それに附隨する發音、綴字、不規則な語形の變化、用法等教師の普通に氣の付かないやうな癖を持つものである。しかも日常普通に用ゐられる語の場合に於いて殊にさうである。(例へば、動詞の bear の諸種の用法の如き)。然るに Basic は一貫した組織を成すものであるから、その學習の途中に於いて徒らに他の語を教へることは、却つてその組織を亂し、Basic 語彙の働きを邪魔することになる。又他の語をいくら殖しても、850語を十分に覺えてしまふ迄は、實用上の效果は期待出來ないであらう。
Basic の慣用句は總て既によく理解せられた「作用詞」、「方向詞」等の基本的な語毎の意味からの自然な發展といふ點に重きを置いたのであつて、これは意味の擴張の場合と同樣である。故に餘りイディオマチックなものは之を排除したのである。而して Basic を組織する勞力の大部分は此等の慣用句の明細な目録の作成に費されたのであつて、其の結果は The Basic Words[#「The Basic Words」は斜体] に收められてゐる。そして此等の慣用句を構成する各語は各々明らかな意味を持つてゐるのであるから、慣用句の表はす意味も從つて容易に理解せられることになる。即ち、その表現が具體的で生々としてゐて、ラテン系の語の二つ或はそれ以上の觀念を一語に壓縮してゐるものよりも一層感覺的に學習者の腦裡に印せられるといふ利便をさへ持つてゐるのである。一般に我々教師は、唯英語の此の點が彼の點より
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