れが何より危険に思う、最も恐ろしい連中なのです! 社会主義のキリスト教徒は、社会主義の無神論者よりさらに恐ろしいものです』このことばはすでに、当時の僕を驚かしたものですが、今ここでお話を伺っているうちに、なぜか不意にそれを思い出しましたんで……」
「つまりあなたは、それはわたくしたちに当てはめて、われわれを社会主義者だとおっしゃるのですな?」とパイーシイ師は単刀直入に、いきなり聞きとがめた。しかし、ミウーソフが返事をしてやろうと思うより先に突然、戸があいて、ひどく遅刻したドミトリイ・フョードロヴィッチがはいって来た。実のところ、一同はいつとはなしに彼を待つことを忘れていたので、この不意の出現は最初の瞬間、驚愕《きょうがく》の念を引き起こしたほどであった。

   六 何のためにこんな人間が生きているのだ!

 ドミトリイ・フョードロヴィッチは二十八歳で、気持のいい顔だちをした、中背の青年だったが、年よりはずっと老《ふ》けて見えた。筋骨がたくましくて、すばらしい腕力を持っていることが察せられたが、それにもかかわらず、彼の顔にはなんとなく病的なところがうかがわれた。痩《や》せた頬がこけて、
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