神だの、文明だのというものにけおされて、滅びてしまわなければならないのです。もし、それをいとって、反抗すれば、教会のために国家のほんのわずかな一隅が当てがわれて、それも一定の監視のもとに置かれるでありましょう。これは現今のヨーロッパの各地いたるところに行なわれておる事実であります。しかし、ロシア人の考えなり、希望なりによりますと、教会が下級から上級への形をとって国家へ同化するのではなくして、反対に国家が究極において単に教会そのものとなるべきであります。神よ、まことにかくあらしめたまえ、アーメン、アーメン!」
「いや、実のところ、そのお話を伺って僕も少々元気が出てきましたよ」とミウーソフはまた足をかわるがわる置きかえながら、にやりと笑った。「僕の考えるところでは、どうやらそれはキリスト再生のときにでも実現せられる、やたらに先のほうにある理想のようですね。それはまあ御意《ぎょい》のままに。戦争や外交官や銀行などといったものの根絶を予想する美しい理想郷的《ユトピック》な空想ですね。どこやら、むしろ社会主義に似ていますね。僕はまた、それをまじめなことだと思って、教会はこれから刑事事件を裁判して
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