にしてゐたが、私たちも急に寂しくなつて了つた。
 それでも、その赤い肉は晩には焼いてたべた。坊やは『おいちい、おいちい。』と云つた。寒ざむとした孟宗林の中のかうした私たちの生活である。
 白い梅の花もちらほらと咲き出したやうである。



底本:「花の名随筆1 一月の花」作品社
   1998(平成10)年11月30日初版第1刷発行
底本の親本:「白秋全集 第一七巻」岩波書店
   1985(昭和60)年9月
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
入力:土屋隆
校正:noriko saito
2008年5月11日作成
青空文庫作成ファイル:
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