トさん、三百屋《さんびゃくや》、
ベッドを売って、
わらの上へごろりよ。
そのわら売って、
草の上へごろりよ。
そしておかみさんに姿見鏡《すがたみ》一つ買《こ》うてくりょ。
[#改ページ]
お釘《くぎ》がへれば
お釘《くぎ》がへれば、
蹄鉄《かなぐつ》うせる。
蹄鉄《かなぐつ》へれば、
おうまがうせる。
おうまがへれば、
のりてがうせる。
のりてがへれば、
戦《いくさ》がうせる。
戦《いくさ》がないと、
王さまのお国ゃうせる。
おうまの蹄鉄《かなぐつ》がへったせいでよ。
[#改ページ]
二十四人の仕立屋
二十四人の仕立屋が
ででむしころしに、えっさっさ。
めったにしっぽにゃふれまいぞ。
そりゃこそででむしが角《つの》だした、
ちっちぇえカイロうしそっくりだ。
にげにげ、にげなきゃいまにもころされる。
[#改ページ]
ででむし角だせ
ででむし、ででむし、角だせや、
お父《とう》さんもお母《かあ》さんもしんでしもうた。
おまえの御兄弟姉妹《ごきょうだい》は裏《うら》ん口《くち》の庭で
パンをおくれェと乞《こ》うている。
[#改ページ]
お針みつけたら
お針みつけたら
前へ
次へ
全62ページ中28ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
北原 白秋 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング