上二段に活用する動詞である。
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面形《おもがた》の忘《わす》るとならばあぢ[#「ぢ」に「イづ」の注記]きなく男《をのこ》じものや恋《こ》ひつつ居《を》らむ 〔巻十一・二五八〇〕 作者不詳
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あの女の顔貌《かおかたち》が忘られてしまうものなら、男子たるおれが、こんなに甲斐《かい》ない恋に苦しんで居ることは無いのだが、どうしてもあの顔を忘れることが出来ぬ、というのである。「男じもの」の「じもの」は「何々の如《ごと》きもの」というので、「鹿《しし》じもの」は鹿の如きもの、でつまりは、鹿たるものとなるから、「男《をのこ》じもの」は、男の如きもの、男らしきもの、男子たるもの、男子として、大丈夫たるもの等の言葉に訳することも出来るのである。結句の「居らむ」は形は未来形だが、疑問があり詠歎に落着く語調である。この歌の真率であわれな点が私の心を牽《ひ》いたので選んで置いた。単に民謡的に安易に歌い去っていない個的なところのある歌である。それから、「面形《おもがた》」云々という用語も注意すべきであるが、これは、「面形《おもがた》
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