パリへ向けてたつこと、そして着いたらすぐにバルブレンを見つけて、せっかく少しでも早くわたしを見つけようとしている両親も喜《よろこ》ばせてやることを勧《すす》めた。わたしはかの女と五、六日ここに過《す》ごしたいと望《のぞ》んでいたが、でもかの女の言うことももっともだと思った。
 わたしはしかし行くまえにリーズに会いに行かなければならない。それには運河《うんが》に沿《そ》って行ってパリへ行けるのだから、してできないことはなかった。リーズのおじさんは水門の番人をしていて、河岸《かし》の小屋に住んでいるのだから、そこへとまってかの女に会うことはできる。
 わたしはその日一日バルブレンのおっかあとくらした。夕方わたしたちは、いまにわたしがお金持ちになったら、かの女になにをしてやろうかということを話し合った。かの女は欲《ほ》しい物をなんでも持たなければならない。わたしにお金ができれば、どんな望《のぞ》みだってかなえてやれないということはないであろう。
「でもおまえがびんぼうでいるあいだにくれた雌牛《めうし》は、お金持ちになったときくれられるどんな物よりもわたしにはずっとうれしいだろうよ」とかの女は
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