実の生活に即して教を樹《た》てる。要約すれば左の三部分に分れる。――
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(一)神の認識と崇敬。…………神に対する責務。
(二)同胞への貢献。……………隣人に対する責務。
イ、自己の肉体を守る。 ┐
ロ、自己の知識を開発す。│
(三)ハ、真理を求める。 ├………自己に対する責務。
ニ、善行を励む。 │
ホ、幽明交通を講ず。 ┘
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以上の規則の中に、地上の人間に必要なる責務は、ほぼ尽されている。汝等は断じて、一宗一派のドグマに屈従してはならぬ。理性と合一せざる教訓に盲従するのは、人間の恥辱である。所謂啓示の中には、ある特殊の時と場合にのみ適用さるべき性質のものが多いから、無条件にそれに盲従してはならぬ。神の啓示は進歩的であって、特殊の時と、特殊の民族とに限られない。又神の啓示は、未だ曾《かつ》て止んだことがない。神はシナイ山頂で啓示したと同じく、現在も啓示する。しかも人類の進歩につれて、神の啓示も進歩する。
尚おここで忘れてならないことは、一切の啓示が、皆一人の人間を機関として行わるることである。従ってそ
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