、又絶えず流れ絶えず移りつついつまでも未完成のまま斷片的のままに止まることをその生に強ひる。そのことに應じてエロースとしての共同はいつも斷片的不安定的である。愛は他者に達し他者を所有してはじめて滿足する。しかるにここでは得るは即ち失ふであり、滿足はいつも新たなる不滿足に早變りする。プラトンの巧妙なる寓話の教へる如く、エロースは、「貧しさ」(Penia)が己が苦境を遁れようとして「工面の善さ」(Poros)と野合を遂げて生んだ混血兒に外ならぬ(三)。他者への憧れ他者への思慕こそこの愛の本質である。
愛は永遠について語るを好み永遠に變らぬを誓ひさへもするが、文化的生の段階において從つて人間性の及ぶ限りにおいては、時間性の覊絆を脱することの不可能は明かである。愛において主體は他者との共同を求めるが、その共同が成立つことは、言ひ換へれば、他者が自己のうちに取入れられることは、取りも直さず、共同の消滅と新たなる共同への新たなる希求とに外ならぬであらう。共同の可能なるためには他者が飽くまでも存立することが必要である。かかる他者は實在的他者に求める外はない。このことは自然的生が文化的生の基體として
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