ぬから、到頭葉広山へ連れて行って、手込めにしようと云う所へ、通り掛ったのが今の水司又市と云う者で、これが親切に姉さんを助けて家へ送って呉れたから、兎も角も恩人の事だからと云って家に留めて置く中《うち》に、水司又市が又姉さんに恋慕をしかけるから、姉さんは厭がって早く何卒《どうぞ》して突き出そうと思ったが、中々出て行かない、その中に宜い塩梅《あんばい》に家を出立したと思うと、お前さんの継母か知らないが、惠梅比丘尼を山中《さんちゅう》で殺して家へ帰って来て、又姉さんに厭な事を云い掛けたから、一生懸命に逃げようとすると、長いのを引抜いて姉さんを切った、それで私は竹螺《たけぼら》を吹いて村方の人を集め、村の者が大勢出たけれども、到頭又市に逃げられ、姉さんの臨終に云った事も有るから、始終心に掛けて、漸《ようや》く巡礼の姿に成って旅立をした所が、私の尋ねる敵をお前も尋ね、お互に合宿になって私が看病をして貰うと云うのは、余程《よっぽど》不思議なことで、これは互に遁《のが》れぬ縁だ」
繼「あゝ嬉しいこと、何卒私の助太刀をして下さいよ」
山「助太刀どころじゃアない、私が敵を討つのだから」
繼「いゝえ私が親
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