ばくち》へ手を出して居るとだしぬけに御用と云うのでバラ/\逃げて入江の用水の中へ這入って、水の中を潜《くゞ》り込んで土手下のボサッカの中へ隠れて居ると、其処《そこ》で人殺しがあり、キアッと云う女の声で、私《わっち》も薄気味《うすきび》が悪いから首を上げて見たが暗くって訳が分らず、土砂降だが、稲光がピカ/\する度《たび》時々|斯《こ》う様子が見えると、女を殺して金を盗んだ奴がある、宜《よ》うがすか、判然《はっきり》分りませんが、其の跡へ私が来て見ると、此の鎌が落ちて居る、此の鎌で殺したか、柄《え》にベッタリ黒いものが付いて有るのは血《のり》じみサ、取上げて見ると丸に三の字の焼印が捺して有る、宜うがすか、旦那の家《うち》の鎌、ひょっとして他《ほか》の奴が、此の鎌が女を殺した処《とこ》に落ちて有るからにゃア此の鎌で殺したと、もしやお前《まえ》さんが何様《どん》な係り合になるめえ物でもねえと思い、幸い旦那の御恩返《ごおんげえ》しと思って、私が拾って家《うち》へ帰《けえ》って今迄隠して居た、宜うがすか、お前《めえ》さんの処《ところ》で死骸《しげえ》を引取って己の家《うち》の姪《めえ》と云うので法
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