大《たい》したお熱《ねつ》ぢやアないお脈《みやく》の方《はう》は。「脈《みやく》の方《はう》が多《おほ》うございます、九|条《でう》から一|条《でう》二|条《でう》に出越《でこ》す位《くらゐ》な事で。「成《なる》ほど、脈《みやく》の方《はう》が多《おほ》うございますな、脈《みやく》の割《わり》にすると熱《ねつ》が陰《いん》にこもつて居《を》りますな。「モウ[#「モウ」に白丸傍点]/\私《わたし》は迚《とて》も助かるまいと思ひます。「然《そん》な事を仰《おつ》しやつちやアいけませんよ、どうか確《しつ》かりなさい。「熱《ねつ》がモウ少し浮《う》かないでは直りますまいよ。「御心配なさいますな、明日《みやうにち》はキツと御発カン[#「御発カン」に白丸傍点]でございます。



底本:「明治の文学 第3巻 三遊亭円朝」筑摩書房
   2001(平成13)年8月25日初版第1刷発行
底本の親本:「定本 円朝全集 巻の13」世界文庫
   1964(昭和39)年6月発行
入力:門田裕志
校正:noriko saito
2009年7月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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