だろう」
みね「来やしないよ、それじゃアお前こうおしな、向《むこう》の女も亭主があるのにお前に姦通《くッつ》くくらいだから、惚れているに違いないが、亭主が有っちゃア危険《けんのん》だから、貰い切って妾にしてお前の側へお置きよ、そうして私は別になって、私は関口屋の出店《でみせ》でございますと云って、別に家業をやって見たいから、お前はお國さんと二人で一緒に成ってお稼ぎよ」
伴「気障《きざ》な事を云わねえがいゝ、別れるも何もねえじゃアねえか、あの女だって双刀《りゃんこ》の妾、主《ぬし》があるものだから、そう何時《いつ》までも係り合っている気はねえのだが、ありゃア酔った紛《まぎ》れにツイ摘食《つまみぐ》いをしたので、己がわるかったから堪忍してくれろ、もう二度と彼処《あすこ》へ往《ゆ》きさえしなければ宜《い》いだろう」
みね「行っておやりよ、あの女は亭主があってそんな事をする位だから、お前に惚れているんだからお出《い》でよ」
伴「そんな気障な事ばかり云って仕様がねえな………」
みね「いゝから私《わたし》ゃア別になりましょうよ」
と、くど/\云われて伴藏はグッと癪《しゃく》にさわり、
伴「なッて
前へ
次へ
全308ページ中209ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
三遊亭 円朝 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング