しも[#「必しも」に白丸傍点]、ヘブルウ[#「ヘブルウ」に傍線]と云ふ勿れ[#「と云ふ勿れ」に白丸傍点]。必しも蒙古と云ふ勿れ[#「必しも蒙古と云ふ勿れ」に白丸傍点]、天下の文明は日本國民の爲めに消化せられ[#「天下の文明は日本國民の爲めに消化せられ」に白丸傍点]、鍛煉せられて[#「鍛煉せられて」に白丸傍点]、此に一個新奇の撰擇文明を生ぜんとす[#「此に一個新奇の撰擇文明を生ぜんとす」に白丸傍点]。吾人は感情に制せらるべからず。惰力に抵抗せざるべからず。吾人は明確の判斷、強固なる意志を以て言はざるべからず。吾人は親しむべくんば、人種、文明、地理上の區分を問はず、天下萬邦と袂を聯ねて周旋すべし。吾人は戰ふべくんば、また天下萬邦を敵とするも辭すべからず。敵にせよ[#「敵にせよ」に二重丸傍点]、味方にせよ[#「味方にせよ」に二重丸傍点]、戰鬪に於ても[#「戰鬪に於ても」に二重丸傍点]、文明に於ても[#「文明に於ても」に二重丸傍点]、漫に歴史[#「漫に歴史」に二重丸傍点]、人種[#「人種」に二重丸傍点]、地理の區分に迷ふて退縮し[#「地理の區分に迷ふて退縮し」に二重丸傍点]、『世界の日本[#「世界の日本」に二重丸傍点]』を縮めて[#「を縮めて」に二重丸傍点]、『亞細亞の日本[#「亞細亞の日本」に二重丸傍点]』たらしむべからず[#「たらしむべからず」に二重丸傍点]。吾人豈に的なきに漫りに矢を放たん耶[#「吾人豈に的なきに漫りに矢を放たん耶」に二重丸傍点]。當今の形勢により[#「當今の形勢により」に二重丸傍点]、戰後の民心を卜し[#「戰後の民心を卜し」に二重丸傍点]、切言するの已むべからざるものあれば也[#「切言するの已むべからざるものあれば也」に二重丸傍点]。
[#地付き](明治二十八年四月十三日「國民之友」)
底本:「明治文學全集 36 民友社文學集」筑摩書房
1970(昭和45)年4月30日初版第1刷発行
1983(昭和58)年10月1日初版第3刷発行
初出:「國民之友 第二百五十號」民友社
1895(明治28)年4月13日発行
※「アリヤン」の傍線と白丸傍点、「ヘブルウ」の傍線と傍線なしの混在は底本どおりです。
入力:kamille
校正:川山隆
2008年5月18日作成
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