の烈しい関係からといえ、その無責任な営業振りには驚かざるを得ぬ。
 ほかの商売と違って、どうでもいいようで実は極めてどうでもよくない事を、無暗矢鱈《むやみやたら》とどうでもよい式に取り扱うので、その結果は大抵滅茶滅茶と云う。それでも相当に繁昌しているのだから恐ろしい。東京の人々は棄て鉢で結婚するのではないかと思われる位である。
 しかし満更棄て鉢でもない証拠には、そうした結婚の失敗したあとをドシドシ警視庁の人事相談所へ持ち込んで来る。そのおのろけと涙の紋切形をば一々聴いてやる係員も大抵ではいともあるまいと思われる。
 係員の話に依ると、こんな不良結婚媒介所では売淫の仲介はしないらしい。その代りその仲介の方法は極めて乱暴である。
 誰でも結婚媒介所の門口をくぐった者は申込料として五円取る。それから似合いのがあるという通知を出して、何月何日の何時に双方やって来ると、今度は会見料として又五円取る。しかもこれは成功不成功に拘《かかわ》らずで、おまけに男女双方から取るのだから一会見やらせると十円になるわけである。
「あんな女に紹介をして五円取るとは怪《け》しからん。いけないにきまっているじゃない
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