べければなり。
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   第十二曲

かの福なる焔|最終《をはり》の語《ことば》をいへるとき、聖なる碾石《ひきうす》たゞちに※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]《めぐ》りはじめたり 一―三
しかしてその未だ一周《ひとめぐり》せざるまに、いま一の碾石まろくこれを圍《かこ》みつゝ、舞をば舞に歌をば歌にあはせたり 四―六
この歌は、かのうるはしき笛よりいで、さながら元の輝《かゞやき》が映《うつ》れる光に優《まさ》る如く、われらのムーゼわれらのシレーネにまさる 七―九
イウノネその侍女《はしため》に命ずれば、相並び色も等しき二の弓、やはらかき雲の中に張られ 一〇―一二
(外《そと》の弓|内《うち》の弓より生る、その状《さま》かの流離《さすらひ》の女、日の爲に消ゆる霧かとばかり戀の爲に消たる者の言葉に似たり) 一三―一五
世の人々をして、神がノエと立て給ひし契約にもとづき、世界にふたゝび洪水なきを卜《ぼく》せしむ 一六―一八
かくの如く、これらの不朽の薔薇の二の花圈《はなわ》はわれらの周圍《まはり》をめぐり、またかくの如く、その外の圈《わ》内の圈と相適《あひかな》ひたり 一九
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