》へたりせば、わが汝に表《あら》はす愛は葉のみにとゞまらざりしなるべし 五五―五七
ローダノがソルガと混《まじ》りし後に洗ふ左の岸は、時に及びてわがその君となるを望み 五八―六〇
バーリ、ガエタ及びカートナ際涯《はて》を占め、トロント、ヴェルデの流れて海に入る處なるアウソーニアの角《つの》もまたしか望みき 六一―六三
はやわが額《ひたひ》には、ドイツの岸を棄てし後ダヌービオの濕《うるほ》す國の冠かゞやきゐたり 六四―六六
またエウロに最もわづらはさるゝ灣の邊《ほとり》パキーノとペロロの間にて、ティフェオの爲ならずそこに生ずる硫黄の爲に烟《けむ》る 六七―
かの美しきトリナクリアは、カルロとリドルフォの裔《すゑ》我よりいでゝその王となるを今も望み待ちしなるべし ―七二
民の心を常に荒立《あらだつ》る虐政パレルモを動かして、死せよ死せよと叫ばしむるにいたらざりせば 七三―七五
またわが兄弟にして豫めこれを見たらんには、カタローニアの慾と貪とをはやくも避けて、その禍ひを自ら受くるにいたらざりしなるべし 七六―七八
そはげに彼にてもあれ他《ほか》の人にてもあれ、はや荷の重き彼の船にさらに荷を積
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