くこれを立るなかれ 六四―六六
守りてしかしてまされる惡を爲さんより、彼は宜《よろ》しく我あしかりきといふべきなりき、汝はまたギリシア人《びと》の大將のかく愚《おろか》なりしをみむ 六七―六九
さればイフィジェニアはその妍《みめよ》きがために泣き、かゝる神事《じんじ》を傳へ聞きたる賢者愚者をしてまた彼の爲に泣かしむ 七〇―七二
基督教徒《クリスティアーニ》よ、おも/\しく身を動かし、いかなる風にも動く羽のごとくなるなかれ、いかなる水も汝等を洗ふと思ふなかれ 七三―七五
汝等に舊約新約あり、寺院の牧者の導くあり、汝等これにて己が救ひを得るに足る 七六―七八
もし邪慾汝等に他の途《みち》を勸《すゝ》めなば、汝等人たれ、愚《おろか》なる羊となりて汝等の中の猶太人《ジュデーアびと》に笑はるゝなかれ 七九―八一
己が母の乳を棄て、思慮《こゝろ》なく、浮《うか》れつゝ、好みて自ら己と戰ふ羔《こひつじ》のごとく爲すなかれ。 八二―八四
わがこゝに記《しる》すごとく、ベアトリーチェかく我に、かくていとなつかしき氣色《けしき》にて、宇宙の最も生氣に富める處にむかへり 八五―八七
その沈默と變貌《かはれる
前へ 次へ
全484ページ中30ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
ダンテ アリギエリ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング