#二の字点、1−2−22]の物を見たりき、されど彼處《かしこ》れて降《くだ》る者そを語るすべを知らずまた然《しか》するをえざるなり 四―六
これわれらの智、己が願ひに近きによりていと深く進み、追思もこれに伴《ともな》ふあたはざるによる 七―九
しかはあれ、かの聖なる王國たついてわが記憶に秘藏《ひめをさ》めしかぎりのことゞも、今わが歌の材たらむ 一〇―一二
あゝ善《よ》きアポルロよ、この最後《いやはて》の業《わざ》のために願はくは我を汝の徳の器《うつは》とし、汝の愛する桂《アルローロ》をうくるにふさはしき者たらしめよ 一三―一五
今まではパルナーゾの一の巓《いたゞき》にて足《た》りしかど、今は二つながら求めて殘りの馬場に入らざるべからず 一六―一八
願はくは汝わが胸に入り、かつてマルシーアをその身の鞘《さや》より拔き出せる時のごとくに氣息《いき》を嘘《ふ》け 一九―二一
あゝいと聖なる威力《ちから》よ、汝我をたすけ、我をしてわが腦裏に捺《お》されたる祝福《めぐみ》の國の薄《うす》れし象《かた》を顯《あら》はさしめなば 二二―二四
汝はわが汝の愛《めづ》る樹の下《もと》にゆきてその葉を冠と
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