むね》によりて、その二方の口よりそゝぐものをば再び得《う》 一二四―一二六
こなたには罪の記憶を奪ふ力をもちてくだりゆき、かなたには諸※[#二の字点、1−2−22]の善行《よきおこなひ》を憶ひ起さしむ 一二七―一二九
こなたなるはレーテと呼ばれ、かなたなるをエウノエといふ、この二の水まづ味はれざればその功徳《くどく》なし 一三〇―一三二
こは他《ほか》の凡ての味《あぢはひ》にまさる、我またさらに汝に教ふることをせずとも、汝の渇《かわき》はや全くやみたるならむ、されど 一三三―一三五
己が好《このみ》にまかせてなほ一の事を加へむ、思ふにわが言《ことば》たとひ約束の外にいづとも汝の喜びに變りはあらじ 一三六―一三八
いにしへ黄金《こがね》の代《よ》とその幸《さち》多きさまを詩となせる人々、恐らくはパルナーゾにて夢にこの處を見しならむ 一三九―一四一
こゝに罪なくして人住みぬ、こゝにとこしへの春とすべての實《み》あり、彼等の所謂ネッタレは是なり。 一四二―一四四
我はこの時身を後方《うしろ》にめぐらしてわがふたりの詩人にむかひ、彼等が笑を含みつゝこの終りの言をきけるを見 一四五―一四七
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