一〇六―一〇八
【エウリピデ】エウリピデス。名高きギリシア詩人、悲劇の作者(前四八〇―四〇六年)
【アンティフォンテ】古のギリシア詩人、悲劇の作者(生死の年不詳)
【シモニーデ】シモニデス。ギリシア抒情詩人(前五五六―四六八年頃)
【アガートネ】アガトン、ギリシア悲劇詩人(前四四八―四〇一年頃)
【桂樹】淨、二一・八八―九〇註參照
一〇九―一一一
【アンティゴネ】テバイ王オイディプスとヨカステの間の女
【デイフィレ】アドラストス王の女にしてテュデウス(淨、三二・一三〇)の妻なり
【アルジア】アルゲイア。デイフィレの姉妹にしてポリュネイケスの妻なり
【イスメーネ】アンティゴネの妹、その生涯を不幸の中に終へたるもの
一一二―一一四
【女】ヒュプシピュレ(イシフィレ)(地、一八・九一―三參照)。海賊のためネメア王リュクルゴスに賣られてその婢となりゐたりしときテバイを攻むる諸王にランギア(ランジア)の泉(ネメアの近傍なる)を教ふ(淨、二六・九四以下參照)
【ティレジアの女】マント(地、二〇・五二以下)。但しマントは第八の地獄第四嚢にあり、もし「淨火」のこの部分を「地獄」のかの部分より後の筆とせば、この錯誤は全く不思議といふの外なし
【テーティ】テティス。アキレウスの母、海の女神
【デイダーミア】デイタメイア、アキレウスの戀人(地、二六・六一―三註參照)
一一八―一二〇
時は日出後四時過即ち午前十時過なり
【侍婢】時(淨、一二・七九―八一並びに註參照)
【轅】日の車の。第五の侍女轅の尖を上にむくるは第五時未だその半に達せざるなり
一二一―一二三
【縁】道の外側
一二四―一二六
【魂】スタティウス
一三六―一三八
【方】左方、岩壁に塞がる
一三九―一四一
【汝等は】貪慾の罪を淨むる魂等はかの果實を採ること能はず(淨、二四・一〇三以下參照)
一四二―一四四
節制の第一例。カナの婚筵に抱かれしマリア酒盡きたるを見てキリストに告ぐ(ヨハネ、二・一以下)。淨、一三・二八―三〇にはこれを慈愛の例としてあげたり
【今汝等の】汝等のために罪の赦しを神に乞ふ
一四五―一四七
第二例。昔のローマの婦人は酒を用ゐざりきといふ
第三例。豫言者ダニエルがバビロニア王ネブカデネザルの與ふる食物と酒を拒めること(ダニエル、一・三以下)
一四八―一五〇
第四例。黄金時代の自然生活(『メタモルフォセス』一・八九以下參照)
【ネッタレ】神話の神々の飮料
一五一―一五三
第五例。バプテスマのヨハネ(マタイ、三・四)
一五四
【聖史】マタイ、一一・一一に曰く、女の産みたる者のうち、バプテスマのヨハネより大いなる者は起らざりき


    第二十三曲

詩人等第六圈にて、貪慾の罪を淨むる一群の靈にあふ、その一フォレーゼ・ドナーティ、ダンテをみとめてこれと語り、かつ大いにフィレンツェの婦人を罵る
一―三
聲葉の中よりいでしをあやしみてこれに目をこらせしダンテの姿は恰も鳥を捕ふる者の獲物を求めて木の間をうかがひ見るごとし
四―六
【時】淨火歴程のために定め與へられし時間
一〇―一二
【主よわが唇を】主よわが唇をひらきたまへ、さらばわが口汝の讚美をあらはさむ(詩篇五一・一五)
第五一篇は詩篇中改悔の七篇と稱せらるゝものの一にてウルガータにては Miserere mei(我を憐みたまへ)にはじまる(淨、五・二二―四參照)。こゝにその第十五節をえらべるは昔ロをもて罪を犯せるに因みてなり
【喜びとともに】その信仰をよろこび、その悲哀に同情をよせしなり
一三―一五
【その負債の】その罪を淨むるならむ
一九―二一
【もだし】はや木と水を散れたれば(六七行以下參照)
二五―二七
【エリシトネ】エリュシクトン、神話。テッサリアの人、斧をデメテルの森に入れしためこの神の罰をうけて飽くなきの饑ゑになやまされ遂に己が身を啖ふ(オウィディウスの『メタモルフォセス』八・七三八以下參照)
二八―三〇
【マリア】イエルサレム包圍の際(七〇年)饑餓に迫りて己が子を喰へりといふ女の名
【艮】饑ゑに苦しめるユダヤ人
三一―三三
【OMO】(人)、人の顏に人[#「人」に白丸傍点]の字あらはるとの説をなす者あればなり、この説に從へば眼は左右のOにあたり鼻と眉のあたりは中央のMにあたる、肉痩するに從ひてMいよ/\いちじるし
四〇―四二
【こは】汝をこゝに見るを得るは
四三―四五
その何人なるやは姿を見て知るをえざりしも聲をきゝて知るをえたり
四六―四八
【火花】聲
【フォレーゼ】フォレーゼ・ドナーティ(一二九六年七月死)。フィレンツェの人にてダンテの妻ゼムマの遠縁にあたれり、そのダンテと往復せる短詩(合せて六篇)ムーアの『ダンテ全集』(一七九―八〇頁)にいづ、詩中にビッチ・ノヴェルロとあるは即ち彼の異名なり
六一―六三

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