ことを願ひてわが既にしかせるを思ふことなかりき 一三九―一四一
師曰ふ、恥斯く大いならずともこれより大いなる過ちを洗ふにたる、されば一切の悲しみを脱れよ 一四二―一四四
若し民かくの如く爭ふところに命運汝を行かしむることあらば、わが常に汝の傍にあるをおもへ 一四五―一四七
かゝる事をきくを願ふはこれ卑しき願ひなればなり 一四八―一五〇
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第三十一曲
同じ一の舌なれども先には我を刺して左右の頬を染め、後には藥を我にえさせき 一―三
聞くならくアキルレとその父の槍もまたかくのごとく始めは悲しみ後は幸ひを人に與ふる習ひなりきと 四―六
我等は背を幸《さち》なき大溪にむけ、之を繞れる岸の上にいで、言《ことば》も交《まじ》へで横ぎれり 七―九
さてこの邊《あたり》は夜たりがたく晝たりがたき處なれば、我は遠く望み見るをえざりしかど、はげしき雷《いかづち》をも微《かすか》ならしむるばかりに 一〇―
角笛《つのぶえ》高く耳にひゞきて我にその行方《ゆくへ》を溯りつゝ目を一の處にのみむけしめき ―一五
師《いくさ》いたましく敗れ、カルロ・マーニオその聖軍を失ひし後のオルラントもかく
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