己が新婦《はなよめ》を扶《たす》け給へり、かれらの言《ことば》と行《おこなひ》とにより迷へる人々道に歸りき 四三―四五
若葉をひらきこれをもてエウローパの衣《ころも》を新ならしめんため爽《さわや》かなる西風《ゼツヒロ》の起るところ 四六―四八
浪打際《なみうちぎは》――日は時として長く疾《はや》く進みて後、かの浪のかなたにて萬人《よろづのひと》の目にかくる――よりいと遠くはあらぬあたりに 四九―五一
幸《さち》多きカラロガあり、從ひ從ふる獅子を表《あら》はすかの大いなる楯《たて》にまもらる 五二―五四
かしこに、クリストの信仰を慕ふ戀人、味方にやさしく敵につれなき聖なる剛者《つはもの》生れたり 五五―五七
かれの心はその造られし時、生《いく》る力をもてたゞちに滿たされたりしかば、母に宿《やど》りゐてこれを豫言者たらしめき 五八―六〇
彼と信仰の間の縁《えにし》、聖盤《サクロフォンテ》のほとりに結ばれ、かれらかしこにて相互《かたみ》の救ひをその聘物《おくりもの》となしゝ後 六一―六三
かれに代りて肯《うけが》へる女は、かれとその嗣子《よつぎ》等とより出づるにいたる奇《く》しき果《み》を己
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