ぶピエートロの船の行方《ゆくへ》を誤らしめざるにあたりて彼の侶《りよ》たるに適《ふさ》はしき人のいかなる者にてありしやを 一一八―一二〇
是ぞわれらの教祖なりける、かゝれば汝は、およそ彼に從ひてその命ずる如く爲す者の者の、良貨《よきしろもの》を積むをさとらむ 一二一―一二三
されど彼の牧《か》ふ群《むれ》は新しき食物《くひもの》をいたく貪り、そがためかなたこなたの山路《やまぢ》に分れ散らざるをえざるにいたれり 一二四―一二六
しかして彼の羊遠く迷ひていよ/\彼を離るれば、いよ/\乳に乏しくなりて圈《をり》に歸る 一二七―一二九
げにその中には害を恐れ牧者に近く身を置くものあり、されど少許《すこし》の布にてかれらの僧衣《ころも》を造るに足るほどその數少し 一三〇―一三二
さてもしわが言葉|微《かすか》ならずば、またもし汝心をとめて聽きたらんには、しかしてわが既にいへることを再び心に想ひ起さば 一三三―一三五
汝の願ひの一部は滿《み》つべし、そは汝|削《けづ》られし木を見、何故に革紐《かはひも》を纏《まと》ふ者が「迷はずばよく肥《こ》ゆるところ」と 一三六―一三八
論《あげつ》らふやを知る
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