その術を行はしめよ、この旗を正義と離す者何ぞ善《よ》くこれに從ふことあらむ 一〇三―一〇五
またこの新しきカルロをして己がグエルフィと共にこれを倒さず、かれよりも強き獅子より皮を奪ひしその爪を恐れしめよ 一〇六―一〇八
子が父の罪の爲に泣くこと古來例多し、彼をして神その紋所を彼の百合の爲に變へ給ふと信ぜしむる勿《なか》れ 一〇九―一一一
さてこの小さき星は、進みて多くの業《わざ》を爲しゝ諸※[#二の字点、1−2−22]の善き靈にて飾らる、彼等のかく爲しゝは譽と美名《よきな》をえん爲なりき 一一二―一一四
しかして願ひ斯く路を誤りてかなたに昇れば、上方《うへ》に昇る眞《まこと》の愛、光を減ぜざるをえじ 一一五―一一七
されどわれらの報《むくい》が功徳と量を等しうすることわれらの悦びの一部を成す、われら彼の此より多からず少からざるを見ればなり 一一八―一二〇
生くる正義はこの事によりてわれらの情をうるはしうし、これをして一|度《たび》も歪《ゆが》みて惡に陷るなからしむ 一二一―一二三
さま/″\の聲下界にて麗《うる》はしき節《ふし》となるごとく、さま/″\の座《くらゐ》わが世にてこの諸※[
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