アと多し。ダンテが太陽を直視しえしもその一例なり、こはいふまでもなく人の罪淨まりてよく神恩の光を仰ぐをうるの意を寓す
六一―六三
光の俄に増したるは既に樂園を離れて急速に昇りゐたればなり
【者】神
六四―六六
【永遠の輪】諸天
六七―六九
ダンテ未だ長く太陽を見るをえざれど、ベアトリーチェの姿を通じて神恩彼の上に注ぎ、彼を超人の境に入らしむ
【グラウコ】グラウコス。エウボイアの漁夫、嘗て海濱に置きたる魚が、あたりの草に觸るゝとともに俄に勢を得躍りて海に入るを見て自らまたその草を噛みしに、是時性情忽焉として變じ、續いて海に入りて海神となれり(『メタモルフォセス』一三・八九八以下參照)
七〇―七二
【是故に】神恩によりて他日かゝる超人の經驗を自ら有するにいたる人々今はたゞこのグラウコスの例をもて足れりとすべし
七三―七五
【愛】神
【我は】我はたゞわが靈魂のみにて天に昇れるか、將《は》た肉體と共にありてしかせるか(コリント後、一二・三參照)
【最後に造りし】形體既に成りて後、神の嘘入《ふきい》れ給ふ新しき靈(淨、二五・六七以下參照)。但し Novellamente を新たに、即ち自然の作用
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