タ、即ちその上にはや置かるゝ冠の爲汝が目をとむる座には、汝の未だこの婚筵《こんえん》に連《つらな》りて食せざるさきに 一三三―一三五
尊きアルリーゴの魂(下界に帝となるべき)坐すべし、彼はイタリアを直くせんとてその備へのかしこに成らざる先に行かむ 一三六―一三八
汝等は無明の慾に迷ひ、あたかも死ぬるばかりに饑《う》ゑつゝ乳母《めのと》を逐ひやる嬰鬼《をさなご》の如くなりたり 一三九―一四一
しかして顯《あらは》にもひそかにも彼と異なる道を行く者、その時神の廳《つかさ》の長《をさ》たらむ 一四二―一四四
されど神がこの者に聖なる職《つとめ》を許し給ふはその後たゞ少時《しばし》のみ、彼はシモン・マーゴの己が報いをうくる處に投げ入れられ 一四五―一四七
かのアラーエア人《びと》をして愈※[#二の字点、1−2−22]深く沈ましむべければなり。 一四八―一五〇
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   第三十一曲

クリストの己が血をもて新婦《はなよめ》となしたまへる聖軍は、かく純白の薔薇の形となりて我に現はれき 一―三
されど殘の一軍《ひとて》(これが愛を燃すものゝ榮光と、これをかく秀でしめし威徳とを、飛びつゝ見かつ歌ふところの)は 四―六
蜂の一|群《むれ》が、或時は花の中に入り、或時はその勞苦の味《あぢ》の生ずるところに歸るごとく 七―九
かのいと多くの花片《はなびら》にて飾らるゝ大いなる花の中にくだり、さて再びかしこより、その愛の常に止まる處にのぼれり 一〇―一二
かれらの顏はみな生くる焔、翼は黄金《こがね》にて、その他《ほか》はいかなる雪も及ばざるまで白かりき 一三―一五
席より席と花の中にくだる時、かれらは脇を扇《あふ》ぎて得たりし平和と熱とを傳へたり 一六―一八
またかく大いなる群《むれ》飛交《とびかは》しつゝ上なる物と花の間を隔《へだ》つれども、目も輝もこれに妨げられざりき 一九―二一
そは神の光宇宙をばその功徳に準じて貫《つらぬ》き、何物もこれが障礙《しょうがい》となることあたはざればなり 二二―二四
この安らけき樂しき國、舊《ふる》き民新しき民の群居《むれゐ》る國は、目をも愛をも全く一の目標《めあて》にむけたり 二五―二七
あゝ唯一《たゞひとつ》の星によりてかれらの目に閃きつゝかくこれを飽かしむる三重《みへ》の光よ、願はくはわが世の嵐を望み見よ 二八―三〇
未開の人々、エリ
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