こはあるをえざる事なり)、たゞその光が照りわたりつゝ、我在りといふをえんため 一三―
時を超《こ》え他の一切の限《かぎり》を超え、己が無窮の中にありて、その心のまゝに己をば諸※[#二の字点、1−2−22]の新しき愛のうちに現はせり ―一八
またその先にも、爲すなきが如くにて休らひゐざりき、そはこれらの水の上に神の動き給ひしは、先後《あとさき》に起れる事にあらざればなり 一九―二一
形式と物質と、或は合ひ或は離れて、あたかも三《みつ》の弦《つる》ある弓より三の矢の出る如く出で、缺くるところなき物となりたり 二二―二四
しかして光が、玻※[#「王+黎」、第3水準1−88−35]《はり》琥珀《こはく》または水晶を照らす時、その入來るより入終るまでの間に些《すこし》の隙《ひま》もなきごとく 二五―二七
かの三《みつ》の形の業《わざ》は、みな直に成り備《そな》はりてその主より輝き出で、いづれを始めと別ちがたし 二八―三〇
また時を同じうしてこの三の物の間に秩序は造られ立てられき、而して純なる作用を授けられしもの宇宙の頂となり 三一―三三
純なる勢能|最低處《いとひくきところ》を保ち、中央には一の繋《つなぎ》、繋離るゝことなきほどにいと固《かた》く、勢能を作用と結び合せき 三四―三六
イエロニモは、天使達がその餘の宇宙の造られし時より幾百年の久しきさきに造られしことを録《しる》せるも 三七―三九
わがいふ眞《まこと》は聖靈を受けたる作者達のしば/\書《ふみ》にしるしゝところ、汝よく心をとめなば自らこれをさとるをえむ 四〇―四二
また理性もいくばくかこの眞《まこと》を知らしむ、そは諸※[#二の字点、1−2−22]の動者《うごかすもの》がかく久しく全からざりしとはその認めざることなればなり 四三―四五
今や汝これらの愛の、いづこに、いつ、いかに造られたりしやを知る、されば汝の願ひの中|三《みつ》の焔ははや消えたり 四六―四八
數《かず》を二十までかぞふるばかりの時をもおかず、天使の一部は、汝等の原素のうちのいと低きものを亂し 四九―五一
その餘の天使は、殘りゐて、汝の見るごとき技《わざ》を始む(かくする喜びいと大いなりければ、かれら※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]《めぐ》り止《や》むことあらじ) 五二―五四
墮落の原因《もと》は、汝の見しごとく宇宙一切の重さに壓《お》され
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