伯達《きみたち》と内殿に會ふことを許し 四〇―四二
汝をしてこの王宮の眞状《まことのさま》を見、これにより望み即ち下界に於て正しき愛を促《うなが》すものをば、汝と他《ほか》の人々の心に、強むるをえしめ給ふなれば 四三―四五
その望みの何なりや、いかに汝の心に咲くや、またいづこより汝の許に來れるやをいへ。第二の光續いてさらにかく曰へり 四六―四八
わが翼の羽を導いてかく高く飛ばしめしかの慈悲深き淑女、是時我より先に答へていふ 四九―五一
わが軍を遍《あまね》く照らすかの日輪に録《しる》さるゝごとく、戰鬪《たゝかひ》に參《あづか》る寺院にては彼より多くの望みをいだく子|一人《ひとり》だになし 五二―五四
是故にかれは、その軍役《いくさのつとめ》を終へざるさきにエジプトを出で、イエルサレムメに來りて見ることを許さる 五五―五七
さて他《ほか》の二の事、即ち汝が、知らんとてならず、たゞ彼をしてこの徳のいかばかり汝の心に適《かな》ふやを傳へしめんとて問ひし事は 五八―六〇
我是を彼に委《ゆだ》ぬ、そは是彼に難からず虚榮の本《もと》とならざればなり、彼これに答ふべし、また願はくは神恩《かみのめぐみ》彼にかく爲《な》すをえしめ給へ。 六一―六三
あたかも弟子が、その精《くわ》しく知れる事においては、わが才能《ちから》を現はさんため、疾《と》くかつ喜びて師に答ふるごとく 六四―六六
我曰ひけるは。望みとは未來の榮光の確《かた》き期待にて、かゝる期待は神の恩惠《めぐみ》と先立つ功徳より生ず 六七―六九
この光多くの星より我許《わがもと》に來れど、はじめてこれをわが心に注げるは、最大《いとおほ》いなる導者を歌へる最大いなる歌人《うたびと》たりし者なりき 七〇―七二
かれその聖歌の中にいふ、爾名《みな》を知る者は望みを汝におくべしと、また誰か我の如く信じてしかしてこれを知らざらんや 七三―七五
かれの雫《しづく》とともに汝その後《のち》書《ふみ》のうちにて我にこれを滴《したゝ》らし、我をして滿たされて汝等の雨を他《ほか》の人々にも降らさしむ。 七六―七八
わが語りゐたる間、かの火の生くる懷《ふところ》のうちにとある閃《ひらめき》、俄にかつ屡※[#二の字点、1−2−22]|顫《ふる》ひ、そのさま電光《いなづま》の如くなりき 七九―八一
かくていふ。棕櫚《しゆろ》をうるまで、戰場《いくさのに
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