立つを責めたり。 一三〇―一三二
彼答ふらく。兄弟よ、足を直くして身を起すべし、誤るなかれ、我も汝等とおなじく一の權威《ちから》の僕《しもべ》なり 一三三―一三五
汝若しまた嫁せず[#「また嫁せず」に白丸傍点]といへる福音の聲をきけることあらば、またよくわがかく語る所以《ゆゑん》をさとらむ 一三六―一三八
いざ往《ゆ》け、我は汝の尚長く止まるを願はず、我泣いて汝のいへるところのものを熟《う》ましむるに汝のこゝにあるはその妨《さまたげ》となればなり 一三九―一四一
我には世に、名をアラージヤといふひとりの姪《めひ》あり、わが族《うから》の惡に染まずばその氣質《こゝろばへ》はよし 一四二―一四四
わがかしこに殘せる者たゞかの女のみ。 一四五―一四七
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第二十曲
一の意これにまさる意と戰ふも利なし、是故に我は彼を悦ばせんためわが願ひに背きて飽かざる海絨《うみわた》を水よりあげぬ 一―三
我は進めり、わが導者はたえず岩に沿ひて障礙《しやうげ》なき處をゆけり、そのさま身を女墻《ひめがき》に寄せつゝ城壁の上をゆく者に似たりき 四―六
そは片側《かたがは》には、全世界にはびこ
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