n獄の諸水となり後底に集まりて氷の池となる(地、一四・一〇三以下參照)、氷は罪人の心の冷酷なるを表はせるなり
二五―三〇
【オステルリッキ】オーストリア
【ダノイア】ダニューブ又はドナウ、オーストリア最大の川
【タナイ】ドン、ロシアの南にある川
【タムベルニッキ】山の名、所在不明
【ピエートラピアーナ】トスカーナ州の西北セルキオ、マーグラ兩河の間の連山(今のパーニア)
三一―三三
夏の初めの刈入時、農婦等その日なせしことをその夜の夢に見るなり
三四―三六
【愧あらはるゝところ】顏(地、三一・二參照)
或ひは、愧あらはるゝところまで蒼きなやめる魂等はと讀む人あり
【鶴の調】寒さのためにうちあふ齒の音鶴の嘴を鳴らすに似たり
三七―三九
【その證】寒さの強きは齒の音にてしられ苦しみの大なるは目の涙にてしらる
四六―四八
【唇】或ひは、瞼
五二―五四
【鏡】何ぞ鏡にむかふ如くかく我等を見るや
五五―五七
【ビセンツォ】トスカーナ州の川、プラート市の附近を流れフィレンツェの西約十哩にいたりてアルノに注ぐ、その上流の溪間にヴェルニオ、チェルバイアと名づくる二の城ありてアルベルト家に屬せり
【アルベルト】マンゴナの伯爵、二人の子ありてナポレオネ、アレッサンドロといへり、一二八二年の頃この二人の間に相續上の爭ひ起りて互に他を害せんことをはかり遂に共にたふる
五八―六〇
【一の身より出づ】母を同じうす
【カイーナ】第九の地獄第一圓の名、弟を殺せるカイン(創世記四・八)の名を附せるなり
六一―六六
カイーナの罪人をあぐ
【穿たれし者】モドレッド、有名なる『アーサー物語』にいづ
モドレッドはアーサーの子(或曰甥)なり、父の國を奪はんとして殺さる、傳へいふ、アーサーの突きいだせる槍モドレッドの胸を貫きやがて拔くに及びて日光その傷を射透せりと
【フォカッチャー】フッカッチャー・デ・カンチェルリエーリ、十三世紀の後半の人にてピストイアの白黨なり、伯父を殺せりとも父を殺せりともいふ人ありて罪業あきらかならず
【サッソール・マスケローニ】フィレンツェの者、父の兄弟にたゞ一人の男子ありしがサッソール之を欺きて市外に殺害し伯父死して後その資産を横領せりといふ、この罪業當時あまねくトスカーナ州にしれわたれるなるべし
六七―六九
【カミチオン・デ・パッチ】上アルノの溪なるパッチ家のアルベルト・カミチオネ、
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