eとかたりまた路をウェルギリウスに教ふ
一―三
【ミノリ僧】フランチェスコ派の僧、古註曰、此等の僧路を行く時は上位の僧をさきに一列となりて相前後せりと
四―六
【イソーポの寓話】アイソポスの寓話、蛙と鼠あり共に放して水邊にいたる、蛙は鼠をたすけて水を超ゆべしといひて之を欺きその足と己が足とを結びあはせ水深き處にいたりて溺れしむ、會※[#二の字点、1−2−22]一羽の鳶(或ひは鷹)鼠の水に浮ぶをみて之をひきあげ、はからずも生ける蛙を得たり
中古專ら行はれしラテン語譯の『アイソポス物語』の中には往々類似の寓話(所謂アイソポス以外の)をも收めし者ありて區別明かならず、蛙と鼠の話もまたその一なりといふ
七―九
【モとイッサ】‘mo’e‘issa’共にラテン語より出でし今の義
カルカブリーナのアーリキーノを害せんとせるは鼠の蛙を水に溺れしめんとせるに同じくその相爭ひて脂の上に落ちしは蛙と鼠と共に鳶に捕へられしに似たり
二五―二七
【鏡】原語、鉛ひきし硝子
二八―三〇
【二の物】汝の思ひとわが思ひ
三一―三三
【追】詩人等の心に畫きておそるゝ鬼の追撃
四六―五六
【縁】岸の側面
六一―六三
【クルーニ】ボルゴニア州(フランスの東)にあるベネデクト派の僧院なり
オックスフォード版其他にはコローニアとあり不明、古註曰、コローニアはドイツのライン河畔の一都會にてこゝに一僧院あり當時富貴第一なりければ院の主僧虚榮の念に驅られあまたの僧徒を從へて法王の許にいたり緋の僧衣を許されんことを乞ふ、法王その僭越を惡み命を下して却つて之に粗服を着けしめ且つ巨大の僧帽を戴かしむ云々
六四―六六
【フェデリーゴ】フリートリヒ二世(地、一〇・一一九)大逆の罪を犯せる者を罰するに指の厚さなる鉛の衣を裸なる罪人に着せ大釜の中に入れて熱火にかけしといふ當時の説によれるなり
七六―七八
【はせゆく】己の足おそければ詩人等の歩むさま恰もはせゆくに似たり
八二―八四
【荷】重き鉛の衣
九四―九六
【邑】フィレンツェ
九七―九九
【煌めくは】あきらかにあらはるゝは
一〇〇―一〇二
重き物體を秤にかくればその秤軋む如く我等も金色の衣のおもさにかく歎聲をいだすなり
一〇三―一〇八
【フラーテ・ゴデンティ】もと聖マリアの騎士と稱し一二六一年法王ウルバヌス四世の批准をえてボローニアに編成せられ軍事と宗教とに關せし一團なり、イ
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