奴隷に下足を揃えて御機嫌を伺う。しかも微塵も鼻の表現をたじろがせずに常に先方に遺憾なき感動を与えるのをお茶の子仕事と心得ているのであります。
彼等は幾度か身の毛も竦立《よだ》つ浮き沈みに出合った揚句、所謂「度胸一つがすべての資本」という悟りを開いております。あらゆる失敗をやってあらん限りの恥を掻き上げた結果、羞恥心が思い切り摺り切れております。
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一、すべてに対する未練、執着、気がかり、気兼ね等から超脱する事
一、すべてを冷眼視し得る度胸で本心のゆらめきを圧迫し去る事
一、如何なる俄《にわか》作りの感情、お座なりの意志、間に合わせの信念でも直《ただち》に本心一パイに充実させ得るように心掛ける事
[#ここで字下げ終わり]
といったような術を天然自然と会得しております。猫を冠《かぶ》るは愚かな事、獅子でも豚でも蛙でも蛇でも、何の皮でも自由自在に脱けかわり被《かぶ》りかわる事が出来るのであります。
こうしてその心にすこしのわだかまりも不安も無しに如何なる場面にでもしっくりと落ち着き合う事が出来るのであります。
どんな気分にでもゆったりと調和
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