タタき屈《ま》げましたので、ちょうど当り前の人間の長さになりました。それを焼いてはたたき、たたいては焼いて、頭も尻も無い一つの大きな鉄の玉にしましたので、天井裏からのぞいていた鍛冶屋の爺さんは又肝を潰しました。
「ヤアヤア。あんな丸いものになった。人間の鉄の玉が出来上った。あの山男はあんなまん丸いものをもとの通りに生かすつもりか知らん」
 と、なおも眼をこすって見ていますと、無茶先生は又も鉄槌を振り上げてその鉄の玉をたたいているうちに、丸い鉄のまん中から頭をたたき出しました。その次には、その頭の左右から両手をたたき出しました。そうしてその下に胴を作り、足を作ってしまいますと、今度は髪毛をたたき出し、眼鼻を刻みつけ、耳から手足の指から爪まで作りつけて、まるで女神のように美しい女としてしまいました。そうしてそれが済むと、豚吉と一所に並べて火の中に突込んで、その上から残った炭を山のように積み上げて、ブウブウ※[#「韋+鞴のつくり」、第3水準1−93−84]《ふいご》を動かし初めました。
 初め赤く焼けていた豚吉とヒョロ子は、だんだん白い光りを放つように焼けて、身体《からだ》中から火花が眼も眩
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