んの声を聞くと起き上って、
「ヤア。御苦労御苦労。早かった早かった。そして着物は買って来たか」
と尋ねました。
「ヘイ、ここに御座います」
と、お爺さんは買った着物を出して見せました。
「ヤア、上等上等」
と無茶先生は喜んで、その着物を寝ている二人に着せまして自分も着ましたが、三人ともほんとによく似合いました。中にも豚吉とヒョロ子は今までの奇妙な姿とはまるで違って、殿様の御夫婦のように立派に見えました。無茶先生はニコニコして云いました。
「これでよしこれでよし。それでは玉葱や何かは買って来たか」
「ヘイ、買って参りました」
「よし。その玉葱を一つと庖丁を持って来い」
「ヘエ、たった一つですか」
「そうだ」
「何になさるのですか」
「何でもいい。早く持って来い」
「ヘイ。畏《かしこ》まりました」
と、鍛冶屋の爺さんが玉葱を一つと庖丁を持って来ますと、無茶先生はその玉葱を庖丁でサクリと二つに割って、その二つの切り口を豚吉とヒョロ子の上に当てがいました。
そうすると、今までグーグー寝ていた豚吉とヒョロ子は一時に、
「クシンクシン」
とクシャミをして眼を開きましたが、玉葱のにおいが
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