とわかりました。御厄介をかけましたあの姫草ユリ子と言う女は、卵巣性《オバリヤル》か、月経性《メンスツリアル》かどちらかわかりませんが、とにかく生理的の憂鬱症《デブレッション》[#ルビの「デブレッション」はママ]から来る一種の発作的精神異常者なのです。あの女が一身上の不安を感じたり、とんでもない虚栄心を起して、事実無根の事を喋舌《しゃべ》りまわったりするのが、いつも月経前の二、三日の間に限られている理由もやっとわかりました。僕の日記を引っくり返してみれば一目瞭然です」
「ハハア。そうでしたか。実は私の方でも経験上、そんな事ではないか知らんと疑ってもみましたが、一向、要領を得ませんでしたので……しかしどうしてソンナ事実をお調べになりましたか」
「……ところでこれは、お互いに名誉に関する事ですから御腹蔵なくお話下さらんと困りますが、昨晩、お取り調べの際にあの女は、何か僕の事に就いて話はしませんでしたか」
さすがに物慣れた田宮氏も、この質問を聞いた時には真赤になってしまった。
「アハハハ。わかりましたか……貴方の処に帰ってから白状しましたか」
「イヤイヤ。そんな事はミジンも申しませんでしたが
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