くなった時とは正反対に、勇気が百倍して来たように思いました。

 その晩のフィルムの現像は百パーセントに都合よく行きました。小さいフィルムではありますが、浅ましい姿の三人の男性と五人の女性がビックリしてこちらを向いておる光景が、とてもハッキリと感じておりまして、引き伸ばしてみる迄もありませんでしたので、こんな事ならば、あんなに骨を折って、帽子だの花簪だのを後日の証拠に奪い取るような冒険をしなくともよかったのにと、一人で可笑しくなってしまいました。そうしてその晩から翌る日の正午近くまで私は、大満足のうちに骨を休めました。
 きょうの正午《おひる》過ぎに起き上りました私は、直ぐに全速力でこの手紙を書き始めました。こんなに長い手紙を三通も書いておりますうちには真夜中になるか、もしかすると夜が明けてしまうかも知れませんが、それでも私は構いません。夜の明けないうちに昨夜の写真を焼き付けて三、四枚ずつ、手紙の中に入れられるようにして置きます。
 私はこの手紙を三通とも別々の宛名の封筒に入れて、お頼みした通りの順序に出して下さるように書添えたものを同封にして、明二十六日の晩、町中が寝鎮まっている時刻
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