ンドリーは航海長に素晴しい男を見つけてくれました。――頑固な男なのは残念だが、しかし他のあらゆる点では宝のような人物だよ。ブランドリーで思い出したから序《ついで》に書いておくが、彼はもし我々が八月末までに帰って来ない場合には伴船《ともぶね》を後からよこすことになっている。それから、のっぽのジョン・シルヴァーは副船長にすこぶる有能な男を発見した。アローという名の男だ。また、呼子を吹いて号令する正式の水夫長《ボースン》もいるよ、リヴジー君。だから、ヒスパニオーラ号では万事軍艦式にやります。
 書くのを忘れていたが、シルヴァーは財産家です。小生は彼がまだ一度も借越したことのない銀行通帳を持っているのを知っています。彼は細君を残して宿屋の方をやらせるそうだ。そしてその細君というのは黒人なんだから、貴下や小生の如《ごと》き永年の独身者は、彼がまた海へ出ようとするのは、健康のためと同じく細君のためだと推量しても、もっともな次第だ。
[#地から3字上げ]J・T。
 再追伸。――ホーキンズは母親の許で一晩泊ってもよろしい。
[#地から3字上げ]J・T。」

 この手紙がどんなに私を興奮させたかは諸君も
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