。――
「何だって想像なぞしたことは一度もありません。想像力なんてちっともないんです。」
「こりゃあ間違ったな。では、あんたの推測するところでは――あんただって時には推測ぐらいはするね?」
「時々はね。」とプロス嬢が言った。
「あんたの推測するところでは、」とロリー氏は、彼女を親切そうに見ながら、例のきらきらした眼に笑いを含んだ光を閃かして、言い続けた。「|マネット先生《ドクター・マネット》は、御自分があんなに迫害されたことの原因や、またたぶんその迫害者の名前などについても、あの永い年月《としつき》の間ずっと、何か御自分の御意見を持っておられた、と思いますかね?」
「私は、そのことについては、お嬢さまが私にお話下さいましたことの他《ほか》には、何も推測したことがありません。」
「で、そのお嬢さまのお話では――?」
「お嬢さまは先生がそれについて御意見を持っていらっしゃると思ってお出でです。」
「ところで、わたしがこんなにいろんなことを尋ねるのに腹を立てないで下さいよ。わたしはただの気の利かない事務家だし、あんたも婦人の事務家なんだからね。」
「気の利かないですか?」とプロス嬢はつんとし
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