は、頭髪の真白な点と、顔に一種名状しがたい強さがある点とで、極めて目に立つ外貌の男であった。強さと言っても活動的な強さではなくて、沈思黙考しているような強さであった。この表情が現れている時には、彼はあたかも老人であるかのように見えた。が、その表情が掻き動かされて消え去る時――ちょうど今も彼が自分の娘に話しかける際にたちまちそうなったように――には、彼はまだ人生の盛りを越えていない立派な男に見えるようになった。
 彼の娘は彼の傍に腰掛けながら、片手を彼の腕に通し、片方の手をその腕に押しつけていた。彼女は、この場の光景の恐しさと、囚人に対する同情とで、父親にひしと寄り添っていた。彼女の額《ひたい》には、被告の危難以外の何ものも見ないほどの一心の恐怖と同情とが、ありありと現れていた。それが極めて目に立ち、極めて力強く飾らずに表れていたので、今まで被告に対して何の憐憫の情も持たずにじろじろ見ていた連中も、彼女のためにさすがに心を動かされた。そして、「あの人たちは何者だろう?」という囁きが拡まった。
 走使いのジェリーは、それまで自己特有の流儀に自己特有の観察をしていて、夢中の余りに自分の指につ
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