とか言うことがあるかい!」
 その上にまだ、「ああ! そうだよ! 手前《てめえ》はそれに信心|深《ぶけ》え人間だったな。それなら自分の亭主や子供のためにならねえようなことはしめえな、そうだろな? そうとも、手前はしねえとも!」というような文句を呶鳴ったり、ぐるぐる※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]っている彼の憤怒の囘転砥石からその他の皮肉の火花を散らしたりしながら、クランチャー君は自分の長靴磨きや出勤準備をやり出した。そうしている間に、彼の息子は、この方《ほう》の頭は父親よりは幾分柔かな忍返しを打ってあるし、その若々しい眼は父親のと同じに互にくっついていたが、言いつかった通りに母親を見張っていた。彼は時々、身支度をしている自分の寝間の物置から飛び出して来て、小さな叫び声で「おっ母《かあ》、お前《めえ》つくばろうとしてるな。――おうい、父《とう》ちゃん!」と言い、そして、そういう佯《いつわ》りの警報を発してから、親不孝なにたにた笑いを浮べながらまた自分の部屋へ飛び込んで、あの可哀そうな婦人を大いにまごつかせるのであった。
 クランチャー君の機嫌は、彼が朝食に向った時にも、ちっとも
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