ないだろう。僕は、この種の暗号の造作なく解けるものであることを君に納得させ、またその展開の理論的根拠にたいする多少の洞察《どうさつ》を君に与えるために、もう十分話したのだ。だが、僕たちの前にあるこの見本なんぞは、暗号文の実にもっとも単純な種類に属するものだと思いたまえ。いまではもう、この羊皮紙に書いてある記号を、解いたとおりに全訳したものを、君に示すことが残っているだけだ。それはこうだよ。
 ‘A good glass in the bishop's hostel in the devil's seat forty−one degrees and thirteen minutes northeast and by north main branch seventh limb east side shoot from the left eye of the death's−head a bee−line from the tree through the shot fifty feet out.’
(『僧正の旅籠《はたご》悪魔の腰掛けにて良き眼鏡四十一度十三分北東微北東側第七の大枝|髑髏《
前へ 次へ
全86ページ中69ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
ポー エドガー・アラン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング