られないはめ[#「はめ」に傍点]に陥れる事がある。学者の迂愚は、常にこゝから出発して居る。我々の望む所は、批判に馴された直観である、糞鳶の来迎を見て、とつさ[#「とつさ」に傍点]に真偽の判断の出来る直観力の大切さが、今こそ、しみ/″\と感ぜられる。
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合理といふ語《ことば》が、此頃、好ましい用語例を持つて来た様に思ひます。私は、理窟に合せる、と言ふ若干の不自然を、根本的に持つた語として使つて居る。此にも、今後も其意味のほか、用ゐない考へである。念の為に一言を添へました。
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底本:「折口信夫全集 2」中央公論社
   1995(平成7)年3月10日初版発行
底本の親本:「古代研究 民俗学篇第一」大岡山書店
   1929(昭和4)年4月10日発行
初出:「皇国 第二百七十九号」
   1922(大正11)年2月
※底本の題名の下に書かれている「大正十一年二月「皇国」第二百七十九号」はファイル末の「初出」欄に移しました。
※踊り字(/\、/″\)の誤用は底本の通りとしました。
入力:小林繁雄
校正:多羅尾伴内
2003年12月27日作成
2004年1月25日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
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